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コラム
リスティング広告は自分でできる?8割が失敗する現実と判断軸を大手代理店出身者が解説
「リスティング広告を自分でやってみたい。でも、本当に自分でできるのか不安」 「代理店費用を払いたくないが、自社運用で広告費をドブに捨てるのも怖い」
そんな声を、ここ最近とても多くいただきます。
結論からお伝えすると、リスティング広告は自分で運用できます。Google広告もYahoo!広告も、月1,000円から個人や法人が始められる、開かれた仕組みです。
ただし、業界には「8割の企業がリスティング広告で失敗する」というデータが存在します。特に中小企業ほど、この失敗確率は高くなる傾向にあります。
本記事では、ClimbUp Agency代表の大手広告代理店出身者としての経験(月額300万〜2.5億円規模のクライアント運用実績)と、自社で支援してきた数多くの中小企業の現場知見をもとに、以下を解説します。
リスティング広告を自分で運用するメリットと、片手間運用で陥る4つのデメリット
自分で運用する具体的な5ステップ
自社運用で多発する5つの失敗パターン
「自社運用すべきか、代理店に頼むべきか」をロジカルに決める4つの判断軸
自社運用に限界を感じた場合の選択肢(リプレイス含む)
広告費は経営に直結する投資です。判断を先送りすると、毎月の損失が積み上がります。本記事を読み終える頃には、感情論ではなくロジックで判断できる状態になっているはずです。
なお、現状のアカウント状況を客観的に把握したい方には、ClimbUp Agencyの完全無料アカウント診断(独自診断書を15ページ以上のPDFで提示・最短1営業日)もご用意しています。記事末尾でご案内します。
結論|リスティング広告は自分でできる。ただし「8割が失敗する」現実を知ったうえで
リスティング広告は自分で運用できます。媒体側の門戸は完全に開かれており、月1,000円程度から始められます。
ただし、ただ「できる」のと「成果が出る」のはまったく別の話です。本章では以下の2点を整理します。
項目 | 概要 |
自分で運用できるか | 結論:できる。Google広告・Yahoo!広告ともに月1,000円から開始可能 |
失敗する確率 | 中小企業の約8割がリスティング広告運用で失敗するという業界データが存在する |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
結論|自分で運用できる。Google広告・Yahoo!広告は月1,000円から始められる
Google広告もYahoo!広告も、個人・法人を問わず誰でもアカウントを開設し、自社で広告を出稿できます。最低出稿金額の縛りはなく、月1,000円程度の少額からスタート可能です。
Googleの公式ヘルプによれば、アカウント開設からビジネス情報の登録、支払い方法の設定までを完了すれば、審査通過後に即日広告配信を開始できます。
つまり「自分でやれるかどうか」のハードル自体は、媒体側にはまったくありません。
なお、リスティング広告そのものの仕組みや基礎知識は、別記事「[リスティング広告とは?初心者向けの基礎知識から具体的な運用方法まで【プロが解説】]」でも詳しく解説しています。基礎から学びたい方はあわせてご覧ください。
問題は次の章の話です。
ただし「8割の企業がリスティング広告で失敗する」というデータがある {#anchor-eight-percent-fail}
リスティング広告の業界では古くから「8割の企業がリスティング広告で失敗する」と言われています。実際にWeb広告メディアのLISKULも、この現実を中小・ベンチャー企業で特に顕著だと指摘しています。
失敗の最大要因は、初期設計の甘さと、運用後の改善PDCAが回らないこと。具体的には以下のパターンが多発します。
配信エリアや予算上限の設定ミスで、広告費を初日に使い切る
部分一致設定の理解不足で、意図しない検索キーワードに広告が表示される
CV計測タグの不備で、そもそも成果が測れていない
設定して終わり。改善されないまま3ヶ月経つ
弊社ClimbUp Agencyでも、「自分で運用してきたが、思うように成果が出ない」というご相談を定期的にいただきます。多くのケースで、上記のような構造的な問題が放置された状態でアカウントが回っています。
つまり、「リスティング広告を自分で始める」というハードルは媒体側にはなくとも、「自分で成果を出す」というハードルは高いのが現実です。
このギャップを理解したうえで、メリットとデメリットを冷静に天秤にかけることが、判断の第一歩です。
リスティング広告を自分で運用する3つのメリット
まず、自分で運用するメリットから整理します。本章では以下の3点を解説します。
メリット | 概要 |
手数料コスト削減 | 運用額の約20%(業界相場)を広告配信に回せる |
自社内のノウハウ・データ蓄積 | 運用知見が会社の資産として残る |
意思決定スピード | コミュニケーションコストなしで即時に施策変更可能 |
それぞれ詳しく見ていきます。
メリット①|手数料コストを削減できる(運用額の約20%)
広告代理店に運用を委託すると、運用額の約20%が代理店手数料として発生します。これはWeb広告業界での一般的な相場として、複数の代理店メディアでも言及されている水準です。
具体的な数字で見ると、影響の大きさが分かります。
月額広告費 | 代理店手数料(20%) | 年間の手数料総額 |
30万円 | 6万円 | 72万円 |
100万円 | 20万円 | 240万円 |
500万円 | 100万円 | 1,200万円 |
自社運用であればこの手数料がかからず、すべて広告配信の原資に回せます。月100万円の予算であれば、年間で240万円の差です。これは中小企業にとって決して小さな金額ではありません。
リスティング広告の費用相場全般については別記事「[リスティング広告の費用相場]」でも解説しています。
なお重要なのは、この差額が「丸ごとお得になる」わけではない点です。後述するように、自社運用には別の形でコストが発生します。詳しくはH2-3 デメリットで解説します。
メリット②|自社内に運用ノウハウとデータが蓄積する
自社で運用すると、運用ノウハウ・改善履歴・顧客行動データが、すべて自社の資産として残ります。
代理店に丸投げした場合、契約終了とともにこれらの知見が手元から離れてしまう構造になりがちです。一方、自社運用ではキーワードの効き方、広告文の反応、CVに至るまでの顧客動線が、社内に蓄積されていきます。
このデータは、リスティング広告の改善だけでなく、LP(ランディングページ)改善、SEO施策、商品企画など、マーケティング活動全般に転用できる価値があります。
メリット③|意思決定とPDCAのスピードが上がる
代理店経由の運用では、施策変更のたびに「依頼→対応待ち→確認→実装」というコミュニケーションが発生します。レスポンスの遅い代理店であれば、ちょっとした入札調整に数日かかることも珍しくありません。
自社運用なら、判断したその場で実装まで完結します。シーズン施策、競合動向への即応、社内キャンペーンとの連動など、スピードが効くシーンでは大きな強みです。
ただし、これは「運用知識のある専任担当者がいれば」の話です。ここまでの3つのメリットは、いずれも「適切に運用できる前提」で成立します。
次章では、その前提が崩れたときに何が起こるかを正直にお伝えします。
自分で運用する4つのデメリット|「片手間」が最大の落とし穴
メリットを語る記事は世の中にあふれていますが、自社運用のデメリットを正面から論じる記事はそう多くありません。本章では以下の4点を解説します。
デメリット | 概要 |
学習・運用工数の重さ | 専任で動かないと回らないリアルな工数 |
初期の失敗による広告費の損失 | 学習コストが「お金」で発生する |
担当者離脱でノウハウが消える | 個人依存の構造リスク |
管理画面外の作業の負担 | 競合記事が触れない論点 |
それぞれ実情ベースで解説します。
デメリット①|学習コストと運用工数が想像以上に重い
リスティング広告は「設定して終わり」ではなく、日々の運用改善が成果を決める広告です。業界で「運用型広告」と呼ばれる所以です。
弊社ClimbUp Agencyの経験では、本気でPDCAを回すなら、専任担当者でおおむね月20〜40時間程度のリソースが必要になります。内訳の目安は以下の通りです。
検索クエリレポート確認・除外キーワード追加:週2〜3時間
入札調整・予算配分の見直し:週1〜2時間
広告文・LPのA/Bテスト管理:週2〜3時間
レポート作成・改善仮説立案:週2〜3時間
媒体アップデートへの対応・新機能キャッチアップ:随時
これに加えて、初期は学習コストがかかります。Google広告のヘルプドキュメントを読み込み、媒体仕様を理解し、運用感覚を掴むまでに数ヶ月単位の試行錯誤が必要です。
「他業務と兼任で空いた時間にやる」前提で始めると、ほぼ間違いなくPDCAが回らないまま放置状態になります。
デメリット②|初期の失敗で広告費を「ドブに捨てる」リスク
自社運用初心者がやりがちな設定ミスは、笑えないほど多く存在します。実際に業界で報告されている失敗の例を挙げます。
大阪エリアの治療院なのに、配信エリア設定を確認せず全国に配信していた
日中・夜間の入札調整を理解しておらず、深夜2時までに1日の予算を使い切っていた
部分一致の意味を誤解し、まったく関係のない検索キーワードで広告が表示されていた
1キャンペーンに性質の違うキーワードを大量に詰め込み、データから状況を読み取れなくなった
リスティング広告は「やりながら学ぶ」性質の広告です。つまり、学習コストの一部は時間ではなくお金で支払うことになります。月10万円程度の少額予算ならまだ授業料の範囲ですが、月100万円規模の予算でこれをやると、半年で数十万〜数百万円が学習コストとして消えていきます。
デメリット③|担当者が辞めた途端にパフォーマンスが落ちる「属人化リスク」
ある業界レポートでは、個人でリスティング広告の運用経験があった社員に運用を任せていた企業が、その社員の退職とともにパフォーマンスが急落し、売上も下がってしまったケースが紹介されています。
自社運用は、突き詰めると「運用担当者個人のスキル」に依存しがちです。担当者が異動・退職した場合、ノウハウごと消える構造になりやすい。これは中小企業の経営者目線で見ると、事業継続性の観点で見過ごせないリスクです。
ナレッジを仕組みとして残すには、運用ログの体系化、施策履歴の文書化、KPI管理の標準化などが必要ですが、片手間運用ではここまで手が回りません。弊社では「変更履歴PDCAシート」というフォーマットで施策履歴をすべて資産化していますが、こうした仕組みを自社でゼロから作るのは想像以上に労力がかかります。
デメリット④|管理画面外の作業が想像以上に多い(競合記事が触れない論点)
これが、自社運用で最も見落とされやすい論点です。
リスティング広告の成果は、媒体の管理画面(Google広告・Yahoo!広告の操作画面)の中だけで完結しません。実際の運用業務は、管理画面外の作業のほうが多いと言っても過言ではないのです。
管理画面外の業務 | 内容 |
GA4イベント設計 | コンバージョン計測の正確性を担保するための設定 |
GTM(Googleタグマネージャ) | タグの実装・検証 |
LP(ランディングページ)改善 | コンバージョン率を上げるための継続的な改修 |
CR(広告クリエイティブ)制作 | 広告文・画像アセットの企画・制作 |
ヒートマップ・LPOツール運用 | Microsoft Clarity、Dejam等の分析・改善 |
自動化スクリプト | GAS(Google Adsスクリプト)等による業務効率化 |
「リスティング広告を自分で運用する」と決意した方の多くが、管理画面の操作だけを想定して始めます。しかし実際に成果を出そうとすると、上記の業務がすべて必要になり、社内で対応しきれず詰まるケースが頻発します。
弊社ClimbUp Agencyでは、これら管理画面外の業務まで含めて運用者自身が手を動かす体制を取っています。なぜそうしているかと言えば、ここを切り離した瞬間に運用品質が落ちる構造を、現場で何度も見てきたからです。
リスティング広告を自分でやる手順(Google広告編・5ステップ)
ここまでメリット・デメリットを理解したうえで、「やはり自社運用に挑戦したい」と判断された方に向けて、具体的な5ステップをご紹介します。
ステップ | 概要 |
①目的・KPI設計 | コンバージョン定義/目標CPA/予算上限 |
②アカウント開設 | Google広告アカウント作成・支払い情報登録 |
③キャンペーン・キーワード設定 | キャンペーン構造/キーワード選定/除外設定 |
④広告文・LP準備 | 広告文作成/LP整備 |
⑤配信開始と日次運用 | PDCA・改善サイクルの実行 |
それぞれ実務目線で解説します。
ステップ①|目的・KPI設計(最重要・ここで8割決まる)
「すぐにアカウント開設したい」と思うところですが、ここで一旦止まってください。
LISKULの分析によれば、リスティング広告の成果は初期設計で8割が決まると指摘されています。弊社の経験でも、同じ意見です。
最初に決めるべき項目は以下です。
コンバージョンの定義:何をCV(成果)とするか。資料請求、問い合わせ、購入、来店予約、電話発信など
目標CPA:1件のCVを獲得するためにいくらまでなら支払えるか。LTV(顧客生涯価値)から逆算する
月額予算上限:月間の広告費を確定させ、1日あたり予算に分解
CV計測の準備:GTMでCVタグを設置し、GA4で計測できる状態を作る
ここが曖昧なままアカウントを作ると、配信開始後に「何を見れば改善すべきか分からない」状態に陥ります。
ステップ②|アカウント開設・支払い情報登録
Google広告のアカウント開設は以下の流れで進めます。
Google広告のサイトにアクセスし、Googleアカウントでログイン
「エキスパートモードに切り替える」を選択(スマートアシストキャンペーンは初心者向けの簡易モードだが、運用の自由度が低いため非推奨)
ビジネス情報を登録
キャンペーン作成画面はいったんスキップし、「キャンペーンなしでアカウントを作成」を選択
支払い方法を登録(クレジットカードまたは銀行振込)
アカウント開設の段階で、配信エリアやタイムゾーンの初期設定が表示されます。デフォルトのままだと意図しない地域に配信される可能性があるため、必ずビジネスの商圏に合わせて確認してください。
ステップ③|キャンペーン構造・キーワード選定
キャンペーン作成時のポイントは以下です。
キャンペーンタイプ:「検索」を選択(ディスプレイネットワークを含むデフォルト設定はチェックを外す)
地域設定:商圏に合わせて都道府県・市区町村単位で設定
キーワードのマッチタイプ:完全一致・フレーズ一致から始める(部分一致は意図しない検索クエリに表示されやすく、初心者には危険)
除外キーワード:競合社名、無料系のキーワード、業務外のキーワードを初期から除外
弊社の経験では、初期段階での除外キーワード設計の精度が、その後のCPAを大きく左右します。配信開始後1週間以内に検索クエリレポートを確認し、想定外のキーワードで広告が出ていないか必ずチェックしてください。
なお、キーワード戦略の根本的な考え方については別記事「[2026年リスティング広告キーワード戦略|「文字列」から「意図」への大転換]」で詳しく解説しています。
ステップ④|広告文・ランディングページ準備
Google広告では現在、レスポンシブ検索広告(RSA)が標準形式です。複数の見出し(最大15個)と説明文(最大4個)を登録すると、Googleが自動で組み合わせを最適化します。
広告文作成のポイントは以下です。
検索キーワードを見出しの前半に含める
商品・サービスの強みを具体的な数字で示す
LP(ランディングページ)の内容と一致させる
特に重要なのは、広告文とLPの整合性です。広告文で「30%OFFキャンペーン中」と謳いながらLPにキャンペーン情報がなければ、ユーザーは即離脱し、品質スコアも下がります。
LPの改善は、リスティング広告の成果向上で最もインパクトの大きい施策の一つです。弊社事例では、LP改善によって広告経由の成約率を50%から70%まで引き上げたケースもあります(後述)。
ステップ⑤|配信開始後の日次運用とPDCA
アカウント設定が終わり配信が始まると、ここからが本番です。
配信開始から最初の1〜2週間は、毎日チェックする必要があります。
検索クエリレポート:想定外のキーワードで広告が表示されていないか
インプレッションシェア損失率:予算不足・入札不足で機会損失していないか
CPA・CVR:目標値とのズレを確認
品質スコア:低い広告グループを特定し、広告文やLPを改善
初動の調整を怠ると、無駄なクリックで予算を消費し続けることになります。
「ここまで読んで、想像以上に大変そうだ」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。次章では、自社運用で多くの方がハマる具体的な失敗パターンをご紹介します。
自分でやる人がハマる5つの典型的な失敗パターン
弊社が支援してきた中小企業の現場知見と、業界の失敗事例から抽出した、自社運用で特に多い5パターンです。
①配信エリア・タイムゾーンの設定ミス
②マッチタイプ・除外キーワード設定の甘さ
③予算消化タイミングのコントロール不能
④LP・タグの不備で計測そのものができていない
⑤片手間運用で改善PDCAが回らず放置
それぞれ実例ベースで解説します。
失敗①|配信エリア・タイムゾーンの設定ミス
業界で報告されている失敗事例として、大阪の治療院が配信エリアを全国にしたまま広告を出し続けていたケースがあります。北海道のユーザーが大阪の治療院に通うことは現実的でないにもかかわらず、全国の検索ユーザーからのクリックで広告費を消費していました。
また、Google広告は深夜0時に1日予算がリセットされる仕様のため、深夜2時頃まで活発なネットユーザーに対して大量配信され、朝の時点で予算切れになるという失敗もよく報告されています。
これらは管理画面で確認すればすぐ気づくミスですが、初期設定時に気づかずスタートさせてしまうケースが大半です。
失敗②|部分一致・除外キーワード設定の甘さ
マッチタイプを「部分一致」のまま運用すると、設定したキーワード以外の関連語句にも広告が表示されます。
例えば「弁護士 相談」というキーワードに対して、「弁護士 ドラマ」「弁護士 漫画」「弁護士 求人」のような、CVに繋がらない検索でも広告が表示されてしまうのです。
検索クエリレポートで「実際にどんな検索語句で広告が出ているか」を確認し、関係ない語句を除外キーワードに追加していく作業が必要ですが、この運用が回らないと広告費だけが垂れ流される状態になります。
失敗③|予算上限が低すぎる/日中に枯渇する
リスティング広告は1日の予算上限を設定できますが、この設定にもコツがあります。
特に多いのが、CVが集まるゴールデンタイム(業種によるが、昼休み・夕方〜夜が多い)の前に予算を使い切ってしまうケースです。せっかく見込み客が検索してくれているのに、予算切れで広告が表示されない機会損失が生じます。
逆に、予算を上限まで使い切らないよう「念のため低めに」設定した結果、本来取れたはずのCVを取り逃すこともあります。予算設定は、CV発生時間帯と入札戦略をセットで考える必要があります。
失敗④|CVタグ・GA4設定が不完全で計測できていない
「広告を回しているのに、成果がよく分からない」というご相談を受けたとき、原因の多くはCV計測自体が壊れていることです。
具体的には以下のパターンが頻発します。
GTMでCVタグを設置したが、サンクスページのURLが変わっていてタグが発火していない
GA4の設定ミスで、CV数が二重カウント・もしくは未カウント
iOS環境でのトラッキング制限により、実際のCV数が大幅に少なく見えている
計測が壊れた状態では、どんなに改善施策を打っても効果検証ができません。リスティング広告は「計測できないものは改善できない」広告です。
これは管理画面外の業務の典型で、自社運用で見落とされやすい論点です。
失敗⑤|片手間で運用してPDCAが回らない(最頻出)
最も多いのが、このパターンです。
「他業務と兼任で空いた時間に運用する」前提でスタートすると、初動の調整は何とかこなせても、配信開始から1〜2ヶ月後にはアカウントを開かなくなります。
LISKULの分析にもあるように、8割の企業がリスティング広告で失敗する背景には、この「片手間運用→放置→撤退」のパターンが構造的に存在しています。
「とりあえずスタートして様子を見よう」という意思決定が、最も危険な意思決定です。
ここまで読んで「やはり自分でやるべきか、代理店に頼むべきか、どう判断すればいいのか」という疑問が出てきていると思います。次章でロジカルな判断軸をご提示します。
【自社運用 vs 代理店活用】4つの判断軸でロジカルに決める
感情論や「とりあえず」ではなく、4つの定量的な軸で判断します。
判断軸 | 自社運用が向くケース | 代理店活用が向くケース |
①月額広告費 | 月10万円未満 | 月50万円以上 |
②社内リソース | 専任担当者を週20時間以上確保できる | 兼任のみ/週10時間未満 |
③競合度 | 低競合ジャンル | 高競合・CPC高騰ジャンル |
④管理画面外スキル | GA設計・タグ・LP改善まで自社で可能 | 管理画面以外は手が出ない |
それぞれ解説します。
判断軸①|月額広告費の規模
代理店手数料は運用額の約20%が業界相場です。これを基準に、コストパフォーマンスを試算します。
月額広告費 | 代理店手数料 | 自社運用の人件費目安(専任20時間/月) | 結論 |
月10万円 | 月2万円 | 月10万円〜(人件費換算) | 自社運用も合理性あり |
月50万円 | 月10万円 | 月10万円〜(同上) | ほぼ同水準・スキル次第 |
月100万円 | 月20万円 | 月10〜15万円(同上) | 代理店活用が割安になる転換点 |
月300万円超 | 月60万円〜 | 月20万円超(複数名体制も) | 代理店活用が圧倒的に合理的 |
月10万円未満の予算規模であれば、代理店費用そのものが小さいため代理店活用のメリットは薄く、自社運用も合理性があります。逆に、月50万円〜100万円を超えてくると、専任人件費との比較で代理店活用のほうが投資対効果に優れるケースが多くなります。
判断軸②|社内リソース(専任の有無・確保可能時間)
H2-3のデメリット①で触れた通り、本気でPDCAを回すなら専任で月20〜40時間が目安です。
判断のポイントは以下です。
専任担当者が週20時間以上確保できる:自社運用の選択肢あり
兼任で週10〜20時間程度:自社運用も可能だが成果は限定的になる前提で
兼任で週10時間未満:自社運用は推奨しません。片手間運用で広告費を垂れ流すリスクが高い
弊社の経験では、「片手間で何とかやろう」とした自社運用は、ほぼ例外なく失敗します。リソースを確保できないなら、代理店活用のほうが結果的に安く付くケースが圧倒的に多いです。
判断軸③|業界の競合度(CPC高騰ジャンルか) {#anchor-axis-competition}
業界によって、リスティング広告の競争の激しさは大きく異なります。
Canvaのレポートによれば、金融・不動産・人材といった高競合領域では、1クリックあたり数百円〜数千円になるケースもあります。これらのジャンルでは、入札戦略や広告文の精度、LP改善の質が成果を直接左右し、素人運用ではほぼ太刀打ちできません。
逆に、競合の少ないニッチなBtoB領域、地域密着型サービスなどは、丁寧な運用さえできれば自社でも勝負しやすいジャンルです。
判断軸④|管理画面外スキルの有無
H2-3のデメリット④で触れたように、リスティング広告の成果は管理画面外の作業で決まる側面が大きくあります。
以下を社内で対応できるかをチェックしてください。
GA4のイベント設計とCV計測
GTM(タグマネージャ)でのタグ実装・検証
LP(ランディングページ)の改善・A/Bテスト
広告クリエイティブ(広告文・画像アセット)の制作
ヒートマップ・LPOツールの運用(Microsoft Clarity、Dejam等)
これらが揃わない状態で管理画面だけ操作しても、成果の改善幅は限定的です。
4軸の総合判定マトリクス(早見表)
4つの軸を踏まえた、おおよその判定マトリクスです。
状況 | 推奨アクション |
月額10万円未満/専任あり/低競合/管理画面外スキルあり | 自社運用継続 |
月額10〜50万円/兼任/中競合/管理画面外スキル一部あり | 自社運用+専門家伴走 |
月額50万円以上/専任確保困難/高競合/管理画面外スキル不足 | 代理店活用 |
既に代理店利用中/成果頭打ち/提案が少ない | 代理店リプレイス検討(次章) |
ご自身の組織がどこに当てはまるかを、まず冷静に判定してみてください。
自社運用に限界を感じたら|「自社運用→代理店」「代理店→別代理店」も視野に
ここまでは「自社運用 vs 代理店活用」の二項対立で論じてきましたが、実際の選択肢はもう一つあります。
自社運用で限界を感じた → 代理店活用への移行
既存代理店の成果が頭打ち → 別代理店へのリプレイス
どちらの場合も「現状アカウントの第三者評価」がスタートライン
それぞれ解説します。
「自社運用→代理店」への移行ケース
自社運用で蓄積したデータ・知見は、代理店活用に移行する際の大きな資産になります。
「これまで自社でやってきたが成果が頭打ち」「専任担当者が異動になった」「事業拡大で広告予算が大きくなった」などのタイミングで、代理店活用への移行を選択する企業は多いです。
このとき重要なのは、これまでの自社運用で得た知見(うまくいったキーワード、CVに繋がる顧客像、効果的なLPのパターン)を代理店にしっかり共有することです。良い代理店は、これらの自社知見を尊重したうえで、自社では見えていなかった改善余地を発見し、上乗せの成果を出してくれます。
「既存代理店→別代理店」リプレイスケース
すでに代理店を利用している方が、現状の代理店に不満を感じてリプレイスを検討するケースも少なくありません。
AD HANDSが実施した「中小企業のインターネット広告代理店活用に関する本音調査」では、広告主が代理店に抱く不満の上位として以下が挙がっています。
金額が高い
広告効果が悪い
新しい提案があまりない
レスポンスが遅い
レポートの内容が薄い
これらは、代理店業界の構造的な課題と関係があります。一般的に運用者一人あたりの担当顧客数は7〜9社と言われており、一社あたりに割けるコミット量が物理的に限られる構造になっているのです。
特に「新しい提案がない」「レポートが薄い」と感じている場合、担当者個人の問題というより、代理店のビジネスモデル自体が原因となっているケースがあります。
弊社ClimbUp Agencyでも、既存代理店からのリプレイスでお声がけいただくケースは少なくありません。例えばシュワット様の事例では、大手代理店の「担当者ガチャ」に課題を感じていた代表者から逆指名で弊社にリプレイス、結果としてCPAを1/3まで改善した実績があります。
どちらの場合も、第三者評価から始める(無料診断という選択肢)
「自社運用を続けるべきか、代理店活用に切り替えるべきか」 「今の代理店を続けるべきか、別の代理店に切り替えるべきか」
どちらの場合も、判断の前提として現状アカウントの第三者評価が欠かせません。客観的な視点が入ることで、はじめて改善余地と継続価値が見えてきます。
ClimbUp Agencyでは、完全無料のアカウント診断サービスをご提供しています。
独自の診断書フォーマットで15ページ以上のPDFレポートを作成
弊社推奨設計をもとに改善施策を完全無料でご提案
最短1営業日でレポートをご提出
「今の運用に違和感があるが、何が問題か特定できない」「次のアクションを判断したいので、客観的な評価が欲しい」という方は、まず無料診断からお試しいただけます。
ClimbUp Agencyが「自社運用の限界」を超えられる3つの理由
ここまで読んで、「代理店活用も視野に入れたい」と感じた方に向けて、弊社ClimbUp Agencyの特徴をご紹介します。
理由 | 概要 |
①担当顧客最大4社制限 | 業界平均7〜9社の半分。一社あたりのコミット量を構造で担保 |
②管理画面外までカバー | GA4・タグ・LPO・CR制作・WP実装まで対応 |
③大手代理店出身者の運用 | 月額300万〜2.5億円規模の経験値 |
理由①|担当顧客数を最大4社に制限することで、コミット量を構造で担保
業界の平均的な代理店では、運用者一人あたり7〜9社を担当しているのが一般的です。
ClimbUp Agencyでは、運用者一人あたりの担当顧客数を最大4社に制限しています。業界平均の約半分以下です。
さらに、運用者と営業を分業せず、全員が広告主と直接コミュニケーションを取る体制を構築しています。「営業に伝えた要望が運用者に届くまでに数日かかる」「運用の細部を分かっていない営業が窓口になっている」といった、代理店業界でよくある伝言ゲーム問題が、構造的に発生しない仕組みです。
理由②|管理画面外までカバー(GA4・タグ・LPO・CR制作・WP実装)
H2-3のデメリット④で触れた通り、リスティング広告の成果は管理画面外の業務で大きく決まります。
弊社では、以下の業務まで運用者自身が手を動かして対応しています。
GAS(Google Adsスクリプト)による業務効率化
GA4のイベント設計・GTMでのタグ実装
WordPressの実装対応
LPOツール「Dejam」の導入・運用
Microsoft Clarityによるヒートマップ・行動分析
「管理画面の中で完結する代理店」と「管理画面外まで一気通貫で対応する代理店」では、出せる成果に明確な差が生まれます。
理由③|大手代理店出身者が、月額300万〜2.5億円規模の運用経験を中小企業案件に持ち込む
弊社代表は、都内大手Web広告代理店で運用コンサルタントとして従事し、月額300万円〜2.5億円規模のクライアントを担当してきました。リスティング広告とMeta広告を主軸に、複数業種での運用経験があります。
大規模予算で培われた運用知見を、中小企業の現場目線に翻訳して持ち込むことが、弊社のサービスの中核です。
実績|CPA改善・成約率改善の3事例
弊社が支援した中小企業のリスティング広告改善事例から、3社をご紹介します。
事例①:シュワット株式会社様(CPA1/3を実現)
大手代理店の「担当者ガチャ」に課題を感じていた代表者から、ClimbUp Agencyを逆指名でお選びいただいたリプレイス事例です。リプレイス後、CPAを従来の1/3まで改善しました。
事例②:株式会社TYシステムサービス様(成約率50%→70%)
シャッター・住宅建材・ビル用建材の取付・修理・メンテナンス事業のクライアント様です。エリア設定の最適化、LPの「メーカーではありません」明記による間違い電話削減、Microsoft Clarity・Dejam活用によるLP改善ボタン文言改修などを通じて、広告経由の成約率を50%から70%まで引き上げました。最初の入り口はココナラ経由の安価なアカウント診断で、その診断書品質を評価していただいてのリプレイスでした。
事例③:Ameripros合同会社様(CPA約30%改善・広告予算20%削減)
美容医療クリニックの経営支援を行うクライアント様(月額広告予算2,000万円弱規模)です。Google広告のCPAを約30%改善、広告予算を約20%削減しながら、売上は横ばい〜微増を維持しました。さらに新規でYahoo!広告とMeta広告も立ち上げ、目標CPAでのCV安定獲得を実現しています。
外資系戦略コンサルティングファーム出身のご担当者様からは「外資系戦略コンサルファームの人材と比較しても遜色ない総合力」「論理的思考力と知的誠実さ」というご評価をいただいています。
まとめ|「自分でやる」も「代理店に頼む」も、最初の一歩は現状把握から
本記事の要点を整理します。
リスティング広告は自分で運用できる。ただし、片手間運用では中小企業の約8割が失敗する現実がある
自分でやるメリット(手数料削減・ノウハウ蓄積・スピード)は、「適切に運用できる前提」で成立する
デメリット(学習コスト・初期失敗の損失・属人化リスク・管理画面外業務)が想像以上に重い
自社運用 vs 代理店活用の判断は、4つの軸(月額広告費/社内リソース/競合度/管理画面外スキル)でロジカルに決められる
二項対立を超えた第3の選択肢として「自社運用→代理店」「代理店→別代理店」のリプレイスも視野に
どちらを選ぶにせよ、最初の一歩は現状アカウントの第三者評価から
「自分でやるべきか、代理店に頼むべきか」を悩むこと自体は、経営判断として正しい姿勢です。広告費は経営に直結する投資ですから、フェアな判断材料をもとに意思決定すべきものです。
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事業成長という高い山を、我々ClimbUp Agencyと共に登っていきましょう。
