COLUMN
コラム
リスティング広告の乗り換えで失敗しない判断軸|大手代理店出身者が語る5つの構造サインと移行手順
「提案がまったく出てこない」「レポートを読んでも結論が書かれていない」「修正依頼への対応が遅い」。
リスティング広告を代理店に任せている経営者・Web担当者の方から、こうした声を本当によくいただきます。
ただ、不満があってもいざ乗り換えとなると、「アカウントは引き継げるのか」「直後にCPAが悪化したらどう経営層に説明するのか」「次の代理店も同じだったらどうしよう」といった不安が立ちはだかります。
本記事では、ClimbUp Agency代表の濱口が、月間広告費1億円規模の運用経験を持つ大手代理店出身の立場から、リスティング広告の代理店乗り換えを以下の5つの視点で整理します。
経営会議で説明できる「5つの構造サイン」
なぜ提案がなくなるのか、業界の構造課題
アカウント所有権を含めた安全な移行手順
乗り換え先の実力を見抜く「無料診断書チェック5項目」
乗り換え直後のパフォーマンス推移と成功事例3社
契約更新のタイミングを逃すと、違約金や移管トラブルで損失が拡大することもあります。本記事を経営判断の材料として活用してください。
なお、自社の状況だけで判断が難しい方向けに、ClimbUp Agencyのサービス内容・料金・実績をまとめた資料を無料でお送りしています。記事末尾のリンクからご請求ください。
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リスティング広告の代理店を乗り換えるべき5つの「構造サイン」|社内で説明できる判断軸
「なんとなく不満」では、社内(経営層・上長)に乗り換えを説明できません。
本章では、経営会議で報告できる5つの構造的判断サインを整理します。1つでも該当すれば、本格的に検討すべきタイミングです。
判断サイン | 概要 |
サイン1:改善提案が止まっている | 半年以上CPA・CV数が頭打ちなのに、新規施策の提案が出てこない |
サイン2:レポートが「現状報告」止まり | 数字は並ぶが「結論」「次アクション」「優先順位」が出てこない |
サイン3:レスポンスと修正対応の遅延 | 軽微な修正に5営業日以上、質問への回答が表層的 |
サイン4:運用ミス・設定漏れの頻発 | 予算超過・停止漏れ・無関係KW出稿などのミスが発生 |
サイン5:戦略レイヤーの議論が成立しない | 媒体運用の話に終始し、事業KPI・LP・CRMの話ができない |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
サイン1|改善提案が止まり、半年以上数字が頭打ち
リスティング広告は通常、配信開始から3〜6か月でデータが蓄積され、機械学習による最適化が進む時期に入ります。
つまり半年経っても成果が頭打ちで、しかも代理店側から新規施策の提案が出てこない場合は、「改善する意志が代理店側に見えていない」サインです。
同じ広告媒体・同じ予算規模でも、キーワード構成・入札戦略・クリエイティブのサイクルが変わることで、CPAが大幅に改善するケースがあります。逆に言えば、現状の代理店がそのサイクルを回せていないなら、運用体制そのものに問題があると考えるのが自然です。
経営者・Web担当者として社内に乗り換えを提案する際は、「成果が悪い」ことではなく「改善のアクションが見えない」ことを論点に据えると、納得感のある判断軸になります。
サイン2|レポートに「結論」「次アクション」がない
月次レポートはきちんと届く。グラフも数字も並んでいる。けれども読み終えても「で、結局どうすればいいのか」がわからない。
これは典型的なリプレイスサインです。
数字は事実の羅列に過ぎず、運用とは本来、その数字から「どこに勝ち筋があるか」「次に何を試すか」「優先順位はどうか」を導く意思決定の連続です。レポートに結論と次アクションが書かれていないなら、運用ではなく「作業」になっています。
「先月と同じ運用を継続します」が3か月続いたら、要注意です。
サイン3|修正対応・質問回答が遅く、表層的
キーワード追加・広告文の差し替えといった軽微な修正に5営業日以上かかる。質問しても「確認します」のまま返ってこない、または返ってきた内容が表層的で論理が通っていない。
こうした症状は、担当者の優先順位が下がっているサインです。
特に月間広告予算100〜300万円の予算規模の企業では、手数料の観点から、代理店側の運用リソース配分が中途半端になりがちな現実があります。なぜそうなるのかは次章で詳述しますが、まずは「自分の案件が代理店内でどの優先順位か」を見極めるサインとして、レスポンス速度と回答の質を観察してみてください。
サイン4|運用ミス・設定漏れが頻発する
「特定の日にリスティング広告の停止を依頼したのに停止されなかった」「依頼していた予算を大幅に超えて消化していた」「ターゲットとしていないキーワードで出稿されていた」。
こうした運用ミスは、広告費が直接損失になる致命的サインです。
人手不足や担当者の優先順位低下が原因のケースが多く、担当者変更を要望しても改善しないなら、組織体制の問題と判断できます。
特に経営者にとって、広告費は経営に直結する資金です。「ミスは仕方ない」では済まされない領域に踏み込んでいる状態と捉えるべきでしょう。
サイン5|事業KPI・LP・CRMの議論が成立しない
「CPAの議論はできるが、その先のLTVの議論ができない」「広告媒体の話はできるが、LP改善やCRM、計測タグ整備の話になると黙る」。
これは代理店の支援領域が「管理画面の中」に閉じている証拠です。
ただ、広告は事業全体のKPIを動かすための手段に過ぎません。事業KPI→マーケファネル→広告→LP→CV→LTVという構造で会話できる相手でなければ、本質的な改善は望めません。
弊社ClimbUp Agencyでは、Google Analyticsのイベント設計、Microsoft Clarityによる行動分析、Dejamを使ったLPO、WordPressやStudioでの実装まで、管理画面外の領域まで自社で手を動かして実装しています。広告管理画面だけに閉じた支援では、本質的な事業成長は描けないと考えているためです。
なぜ代理店から提案がなくなるのか|大手代理店出身者が語る業界の構造課題
「サインは当てはまるが、なぜそうなるのか」を理解しないと、乗り換え先選びでも同じ失敗を繰り返します。
本章では、ClimbUp Agency代表の濱口が月間広告費1億円規模を扱う大手代理店で運用していた経験から、業界の構造課題を整理します。
手数料20%ビジネスゆえの「担当社数の多さ」が提案頻度を下げている
営業と運用の分業が「伝言ゲーム」を生んでいる
広告予算の大小でコミット量が分散している
ここを理解すれば、乗り換え先の見極めポイントが明確になります。
手数料ビジネスの構造|運用者1人あたり7〜9社という業界水準
Web広告代理店のビジネスモデルは、運用額の20%前後を手数料として受け取る構造が一般的です。つまり代理店の売上を伸ばすには、「1運用者あたりの担当社数を増やすか、平均単価を引き上げる」しか方法がありません。
結果として、運用型広告代理店における運用者1人あたりの担当顧客数は業界平均で7〜9社になることが多く、各社の公開情報からも近い水準が読み取れます。
たとえば、ClimbUp Agencyと同じく中小企業向け運用代行を手がける株式会社オーリーズは、担当社数を絞り込む運用体制を公開し、その水準感を業界基準として打ち出しています。
弊社ClimbUp Agencyでも、運用者1人あたりの担当顧客数を最大4社までに絞り込み、業界平均比で約2倍の運用時間を1社に確保する仕組みにしています。提案頻度・改善サイクル・コミュニケーション量は、担当社数に反比例して決まるためです。
ここで重要なのは、「手厚いサービス」を口頭で約束する代理店ではなく、仕組みとして担当社数を担保している代理店を選ぶという観点です。
営業と運用の分業が生む「伝言ゲーム」と論理ズレ
大手代理店では、アカウントプランナー(営業)と運用担当者が分業されているケースが多くあります。
この体制は、運用者が運用に集中できる一方で、広告主の課題が運用者に届くまでに情報が劣化する副作用を持ちます。
経営課題→事業KPI→マーケ戦略→広告施策、と本来あるべき論理が、営業の伝達工程で省略され、運用者の手元には「こういう設定をしてください」という指示だけが届く。すると、改善提案の質も「キーワードの追加」「入札の調整」といった戦術レベルに留まりやすくなります。
「論理的に根拠を説明できる相手と仕事したい」と感じている経営者・Web担当者が増えているのは、この分業構造の限界が見えてきたからです。
ClimbUp Agencyでは、運用者全員が広告主と直接コミュニケーションを取る体制にしています。営業と運用を分けないことで、伝言ゲームを排除し、論理的な議論が成立する関係性を担保しています。
広告予算の大小でコミット量が変わる現実
手数料収入が予算規模に比例する以上、代理店内では大型案件の優先順位が自然と上がります。
月間広告予算100〜300万円の予算規模の企業では、代理店担当者の当案件における優先順位・熱量がさほど高くない場合もあるのが現実です。
これは個別の担当者の責任ではなく、ビジネスモデルが生み出す構造的な圧力です。
逆に言えば、月50〜300万円規模の広告主にとっては、「大手の看板」より「自社の予算規模に対して相応のコミット量を確保してくれる体制」を持つ代理店を選ぶほうが、成果は出やすくなります。
ClimbUp Agencyが中小企業の広告主に支持されている背景には、この構造課題への問題意識があります。広告予算の大小でコミット量を変えない、すべての顧客に「最大4社制限・週1施策提案・運用者直接対話」の仕組みを適用する。これが弊社の創業時からの哲学です。
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リスティング広告 代理店乗り換えの手順|安全に移管する5ステップとアカウント所有権
判断軸が固まったら、次は手順です。
ここで最も注意すべきはアカウント所有権の確認です。誤ると、過去のデータ・機械学習・リターゲティングリストがすべてリセットされるリスクがあります。
ステップ | 概要 |
Step1:現状棚卸しと目的の言語化 | 乗り換え目的・引き継ぐべきデータを社内で整理 |
Step2:乗り換え先候補のリサーチと比較 | 無料診断・面談で複数社を評価 |
Step3:契約条件と違約金の確認 | 現代理店との契約期間・解約条項・データ開示条件を確認 |
Step4:アカウント所有権の確認と移管手続き | Google/Meta/Yahoo!の所有権・MCC構成を確認 |
Step5:移管・運用開始・現代理店への通知 | 配信を止めずに切り替えるための並行運用設計 |
それぞれ順に解説します。
Step1|現状棚卸しと「乗り換え目的」の言語化
最初にやるべきは、「なぜ乗り換えるのか」の言語化です。
CPA改善が目的なのか
コミット量・提案頻度を増やしたいのか
戦略レイヤーの議論ができる相手が欲しいのか
管理画面外の領域(LP・タグ・CRM)まで一緒に取り組みたいのか
ここを言語化しておくと、乗り換え先候補を評価する基準が明確になります。逆にここが曖昧なまま乗り換え先を探すと、「結局、雰囲気で決めて同じ失敗を繰り返す」事態になりがちです。
合わせて、現状の運用実績データ(過去6〜12か月のCPA・CVR・キーワード別パフォーマンス)と、引き継ぎたいリターゲティングリストの一覧を整理しておきましょう。
Step2|乗り換え先候補のリサーチと無料診断の活用
候補となる代理店を3〜5社ピックアップし、各社の無料アカウント診断を活用するのがおすすめです。
無料診断は、各社の実力を「机上の提案書」ではなく「自社アカウントへの具体的なアウトプット」で比較できる絶好の機会です。
ただし、無料診断の中身は代理店によって品質に大きな差があります。「現状の数値を並べただけ」のものから、「事業KPIから逆算した構造的な改善提案を含む15ページ以上のレポート」まで様々です。
何を見れば代理店の実力を見抜けるのか。これは本記事の核心パートとして、次章で詳述します。
Step3|現代理店との契約条件・違約金の確認
乗り換え先の候補が見えてきたら、現代理店との契約条件を確認します。
契約期間(最低契約期間が残っていないか)
解約予告期間(30日前通知・60日前通知などの規定)
違約金の有無
契約終了後のアカウント開示・データ譲渡の条件
特に契約終了後のデータ開示・譲渡条件は最重要です。代理店との契約が終了した後も、過去の広告運用データを活用してさらなる成果向上を目指すためには、アカウントの開示や譲渡が可能であることが望ましいとされており、これが拒否されると過去の学習データを引き継げません。
契約書を再度読み返し、不明点は乗り換え先候補の代理店にも相談してみてください。経験のある代理店であれば、契約上の論点を整理する助言ができます。
Step4|アカウント所有権の確認とMCC移管手続き
ここが乗り換え工程で最も重要なポイントです。
アカウントの所有権が「自社」か「代理店」かで、移管の難易度が大きく変わります。
媒体 | 所有権が自社の場合 | 所有権が代理店の場合 |
Google広告 | MCC(マネージャーアカウント)の付け替えで完結。比較的スムーズ | 代理店側のMCCから切り離す承認が必要。最悪、新規アカウント作成 |
Yahoo!広告 | 管理権限の付け替えで対応可能 | CSVデータ取得後に新規アカウント作成のケースあり |
Meta広告(Facebook/Instagram) | 権限付与・解除で対応可能 | ビジネスマネージャー内のアカウントは切り離し不可。新規作成が必要なケースが多い |
X広告/TikTok広告/LINE広告 | 媒体ごとの権限設定で対応 | 媒体仕様に応じて個別対応 |
Google広告の場合、公式に「Change Who Pays(支払い元変更)」というアカウント移管の手続きが用意されています。前任の代理店がリクエストを送信し、新しい代理店が承認することで、アカウント移管が完了する仕組みです。
一方で、Meta広告のアカウントは、ビジネスマネージャーから切り離せない仕様であり、代理店のビジネスマネージャー配下に作られたアカウントは移管できません。権限付与・解除での実質移管か、新規アカウント作成での運用継続を選ぶ形になります。
実際に、アカウントの所有権移譲が拒否され、再構築が必要となった事例や、重要なキャンペーン設定や広告素材が消失した事例も報告されています。
契約時点で所有権の所在を明確にしておくことが、将来の乗り換えリスクを最小化する最も確実な方法です。
Step5|配信を止めない並行運用と現代理店への通知
黒字運用中の広告を停止すると、その期間がそのまま売上損失になります。
理想は、新代理店側で新キャンペーンや新アカウントを準備し、現代理店の配信を止めるタイミングと新代理店の配信開始タイミングをほぼ重ねる並行運用です。
現代理店への通知は、解約予告期間と移管スケジュールを踏まえて、遅すぎず早すぎないタイミングで行います。一般的には解約予定日の30〜60日前に通知し、移管タスクのすり合わせを行うのが現実的です。
通知時には変更理由を簡潔に伝え、移管に協力してもらう前提でコミュニケーションすることをおすすめします。トラブル化させると、データ譲渡や移管手続きが滞るリスクがあるためです。
乗り換え先の代理店を見抜く「無料診断書チェック5項目」|抽象論で選ばない
ここが本記事の核心です。
乗り換え先を「提案力がある」「実績がある」といった抽象論で選ぶと、また失敗します。最も実用的なのは、各社の無料診断書・提案書の中身を5つの観点で比較することです。
チェック項目 | 何を見るか |
①現状課題の構造的整理 | 媒体別の問題ではなく、事業KPI〜LP〜CRMまで構造で整理されているか |
②改善施策の優先順位とトレードオフ | 「やる施策」と「やらない施策」、優先度の根拠が明示されているか |
③数値根拠と仮説の論理性 | 「なぜその施策で改善するのか」の論理が通っているか |
④管理画面外への踏み込み | LP改善・タグ・GA・CRMまで踏み込んだ提案か |
⑤担当社数とコミット体制の開示 | 1運用者あたりの担当社数を開示しているか |
それぞれ詳しく解説します。
①現状課題の「構造的整理」がされているか
良い診断書は、現状課題を「キーワード単位の問題」ではなく「事業KPI〜広告→LP→CV→LTVの構造」で整理しています。
具体例として、
事業KPI(売上・粗利・LTV)に対し、新規獲得CV単価の上限はいくらか
そのCPAを達成するために、CTRとCVRはどの水準が必要か
現状のCTR・CVRはその水準と比べてどこにギャップがあるか
ギャップは広告側(CTR)の問題か、LP側(CVR)の問題か、CRM側(LTV)の問題か
このように構造で整理されている診断書は、運用者の思考の深さを反映しています。
逆に「キーワードが足りない」「広告文がいまいち」といった表層的な指摘に終始する診断書は、構造で考えていない証拠です。
②改善施策の「優先順位」と「やらないこと」が明示されているか
「あれもこれも提案する」診断書は、一見手厚く見えて実は危険信号です。
優先順位とトレードオフが言語化されていないと、現場では「結局どこから着手すべきか」が定まらず、リソースが分散します。
良い診断書は、
優先度1:最もインパクトが大きく、最初の3か月で着手すべき施策
優先度2:効果は見込めるが、優先度1の結果を見てから判断すべき施策
やらない理由付き:効果は見込めない、もしくはROIが低いため推奨しない施策
このように、やる施策とやらない施策の両方を、根拠付きで提示しています。
意思決定の型がある代理店かどうかは、ここで見抜けます。
③数値根拠と仮説の論理性
「CPAが30%下がります」という主張に対し、なぜ下がるのかの論理が通っているか確認します。
リスティング広告のCPAは、構造上「広告費 ÷ CV数」、さらに分解すると「クリック単価 × 表示回数 ÷(表示回数 × CTR × CVR)」となります。
つまりCPA改善の打ち手は、
CTR向上(広告文・拡張表示の改善)
CVR向上(LP改善・ターゲティング精度向上)
単価最適化(入札戦略・キーワードの整理)
の3軸しかありません。
良い診断書は、現状値からこの3軸のどこにギャップがあるかを特定し、改善後の試算まで示します。「ふんわりとした期待値」ではなく、数式で繋がった根拠を示しているかが、論理性の判断軸です。
④管理画面外(LP・タグ・GA・CRM)への踏み込み
リスティング広告の成果を決める要因は、実は半分以上が管理画面の外にあります。
LPの構成・ファーストビュー・フォーム設計
Google Analyticsのイベント設計・タグ整備
Microsoft Clarityなどの行動分析ツールの活用
CRM・MA連携によるリードナーチャリング
広告管理画面だけ最適化しても、LPのCVRが伸びなければCPAは下がりません。診断書が管理画面外まで踏み込んでいるかは、代理店の支援領域の広さを測る指標です。
弊社ClimbUp Agencyでは、診断段階からMicrosoft Clarityによる行動分析、Dejamを使ったLPO提案、Google Adsスクリプト(GAS)による効率化、WordPressやStudioでの実装代行まで一気通貫で対応可能としています。広告管理画面に閉じない支援が、現代の運用代行に求められる標準だと考えているためです。
⑤担当社数・コミット体制の開示
最後のチェック項目は、「仕組みでコミット量を担保しているか」です。
口頭で「弊社は手厚い」と言う代理店は多数ありますが、1運用者あたりの担当社数を数値で開示している代理店は限られます。
本記事の業界構造分析で述べた通り、担当社数は提案頻度・改善サイクル・コミュニケーション量と直結します。手厚さは「気持ち」ではなく「仕組み」で担保されているべきです。
主要代理店の公開データを参考にすると、業界平均7〜9社に対し、4社程度に絞り込んでいる代理店は中小企業向け運用代行の中で目安となる水準です。
ClimbUp Agencyも同様に、運用者1人あたりの担当顧客数を最大4社に制限し、最低週1回以上の施策提案を仕組みとして約束しています。
乗り換え直後のパフォーマンス推移と成功事例|経営報告できる現実的な目安
乗り換え検討の最後の不安が、「直後に数字が悪化して、社内で責任を問われないか」だと思います。
本章では、経営会議で報告できる粒度で現実的なパフォーマンス推移目安と、ClimbUp Agencyのリプレイス成功事例3社を紹介します。
直後1〜2か月:機械学習リセットの影響で一時的にCPAが上振れることが多い
3か月目以降:新しい運用方針が学習され、復旧基調に入る
4〜6か月目:ベースラインを超える改善が見えてくる
ただし、これは「何もしなかったら」の話です。事前準備とアカウント移管の工夫で短縮できます。
乗り換え直後のCPA推移の現実的な目安
機械学習データを引き継げる前提(自社アカウントの所有権がある状態)で乗り換えた場合でも、運用方針の変更により短期的にCPAが上振れる時期があります。
これは新しい入札戦略・キーワード構成への学習が必要なためで、避けられないプロセスです。
実際に、前代理店から移管した3か月後の時点で、CPAが平均1.4倍改善した事例(業種:美容サービス、N=5社、株式会社Grill公開データ)も報告されており、3か月程度を区切りに復旧〜改善基調に入るのが一般的なパターンです。
経営報告の際は、「1〜2か月の学習期は数字が上振れる可能性があるが、3か月目から復旧基調、4〜6か月目で改善が見える」という現実的な見通しを共有しておくと、社内合意が取りやすくなります。
事例1|シュワット様|大手代理店からの「逆指名リプレイス」でCPA1/3を実現
シュワット株式会社様は、大手代理店の運用に課題を感じていた経営者が、ClimbUp Agencyを「逆指名」で乗り換えされた事例です。
「担当者ガチャ」と表現される、大手代理店内での担当者の優先順位低下に課題を抱えていらっしゃいました。乗り換え後、運用方針の見直しとコミット体制の強化により、CPAを1/3まで削減することができました。
この事例から学べるのは、「乗り換えの最大の決め手は、運用テクニックよりもコミット量と論理性」ということです。テクニックの差は3割程度で、残り7割は体制と思考の深さで決まります。
事例2|TYシステムサービス様|成約率50%→70%へ改善
株式会社TYシステムサービス様(シャッター事業)は、ココナラ経由の安価なアカウント診断のアウトプット品質を見て、本契約乗り換えに至った事例です。
乗り換え後の主な改善ポイントは、
エリア設定の最適化
LP上部に「メーカーではありません」と明記し、間違い電話を削減
Microsoft ClarityによるLPの行動分析
Dejamを活用したLPのABテスト(ポップアップ、ボタン文言)
これらの管理画面外の改善を組み合わせた結果、広告経由の成約率が50%から70%まで改善しました。
「広告を改善する」ではなく「広告経由のビジネス全体を改善する」発想が、成果につながっています。
事例3|Ameripros合同会社様|CPA30%改善・コスト20%削減
Ameripros合同会社様は、美容医療クリニックの経営支援を行う企業様です。月額広告予算2,000万円弱という規模感で、ClimbUp Agencyにリプレイス。
成果として、Google広告のCPAを約30%改善、広告予算を約20%削減しながら、売上は横ばい〜微増を維持。さらに新規で配信開始したYahoo!広告・Meta広告でも目標CPAを達成し、CVが安定する状態を構築できました。
担当者のK.S様(外資系戦略コンサルティングファーム出身)からは、「論理的思考力と知的誠実さ」「外資系戦略コンサルファームの人材と比較しても遜色ない総合力」とのご評価をいただいています。
経営者目線で代理店を選ぶ際、「論理が通じる相手か」「わからないことを正直に認めて翌日完璧な回答を持ってくる誠実さがあるか」は、長期的なパートナーシップを築く上での重要な観点になります。
まとめ|リスティング広告の乗り換えを成功させるために
本記事の要点を整理します。
判断軸:5つの構造サインのうち1つでも該当すれば検討段階。「成果が悪い」ではなく「改善のアクションが見えない」ことが本質的な乗り換え理由
業界構造:手数料20%ビジネスゆえに、大手代理店では中小企業案件のコミット量が下がる構造的圧力がある
手順:アカウント所有権の確認が最重要。Google/Meta/Yahoo!で仕様が異なる点に注意
選び方:無料診断書の中身5項目で代理店の実力を見抜く。特に「構造的整理」「優先順位」「論理性」の3点
直後の推移:1〜2か月の学習期を経て、3か月目から復旧、4〜6か月目でベース改善が見える
リスティング広告の代理店乗り換えは、経営判断として大きな決断です。だからこそ、感覚ではなく構造で判断し、社内に説明できる材料を持って臨むことが、成功確率を高める最も確実な方法です。
ClimbUp Agencyでは、本記事で述べた「仕組みで担保したコミット量」「論理的思考力と知的誠実さ」「管理画面外まで踏み込んだ実装力」を強みに、中小企業の広告主の皆さまと「事業成長という高い山を、共に登る」パートナーシップを目指しています。
▼Climbup Agencyの広告支援サービスをチェック
プロに伴走支援してほしい⇒「WEB広告運用代行」
今の課題を見つけたい⇒「無料広告アカウント診断」
濱口侑生
新卒で都内の大手Web広告代理店に入社し、運用コンサルタントとしてリスティング広告やMeta広告に従事。月間数千万円から2.5億円規模の大型予算案件を担当し、美容クリニック、不動産、旅行など幅広い業界で成果改善を実現。
「広告主への圧倒的なコミットメント」を追求するため、ClimbupAgency株式会社を創業。運用者一人の担当社数を最大4社に制限し、管理画面上の数値に閉じないマーケティング戦略立案から、タグ設計、LPOまで一気通貫で支援している。ビジョンは「共に歩み、共に登る。」。
